よくあるご質問
一般撮影検査
検査前
- 一般撮影はどんな検査ですか?
- エックス線を必要な部位にあてて体を通過した情報から疾患や骨折の有無を調べる検査です。検査する部位によって異なりますが、立った姿勢、寝た姿勢、座った姿勢で検査します。呼吸で動く検査部位(胸部など)の場合は息止めの合図を致しますので合わせてください。
- 検査前に食事制限はありますか??
- 「食事制限はありません。」ただし、他の検査がある場合にはご確認ください。
- 検査時間はどのくらいかかるのですか
- 撮影部位や方向、患者さまの状態により大きく異なりますが、目安としては、検査室に入室してから撮影が終わるまでは、5分~20分程度です。また、体の静止と呼吸を止めていただく時間は、数秒です。撮影方法によっては、撮影回数を増やす場合がありますので、検査時間が延びることがあります。
- ペースメーカが入っていますが、検査は出来ますか?
- 特に問題はありません。
- 先週も胸部撮影を行いましたが、今日も撮影するのはどうしてですか?
- 前回撮影した時に比べて状態が変わっている可能性があります。現在の状態を把握するため撮影を行います。
検査中
- 検査中は動いてはいけないのですか?
- 動いていると、ブレた画像となり、病気を見つける事が難しくなります。撮影中はなるべく動かないでいただく事が大切です。
- 検査時、息止めをするのですか?
- 部位により必要な場合と、必要ない場合とがあります。息止めが必要な時は検査中に合図を行いますのでその合図に従ってください。息止めは長くても数秒間だけです。
- 検査中に気分が悪くなったらどうしたらいいですか?
- 検査中に気分が悪くなりましたら、すぐに声を掛けてください。
- なぜ、手や足のしびれ等の症状で頸椎や腰椎を撮影するのですか?
- 首や腰から出ている神経が原因で手や足の痛みやしびれが出ることがあります。そのため、首や腰の骨を撮影することがあります。
- 胸の写真を撮って何がわかるのですか?
- 肺の状態、心臓の大きさ、心臓から出ている大きな血管の形などがわかります。
- どうして痛くない方も撮影するのですか?
- 左右を見比べるために撮影する場合があります。
- 多方向撮影をするのはなぜですか?
- 微小な病気を多方向から撮影する事によって、見つけられる場合があるためです。
検査後
- 検査後に注意すべき事はありますか?
- 食事等、特に注意していただくことはありません。
- この検査1回でどれくらいの被ばくをするのですか?
- 撮影部位や体格などで変わりますが、一般的には胸部撮影が0.05mSV、腹部撮影が0.4mSVです。
- 被ばくの影響はあるのですか?
- 診断での放射線被ばく量は、人体に影響が出ないレベルです。使用する放射線量もなるべく低くなるよう検査しておりますので、心配なさらないでください。
- 繰り返し何回も検査して、被ばくの影響は出ないのですか?
- 当院では、診断に必要な撮影しか行っておりません。検査で影響が出ることは、まずありませんが、他院で撮影した場合などあれば、主治医にご確認ください。
パノラマX線撮影検査
検査前
- 検査の方法を教えてください。
- 立ったまま、または座った状態で顔の周りを装置が回転している間に撮影をします。
- この検査をすると何が分かりますか?
- 歯槽膿漏などの歯周病、のう胞、炎症、腫瘍、唾石、骨折など。
- 検査時間はどれくらいですか?
- 2~3分で終了します。身体(特に口)を静止していただくのは、10秒程度です。
- 放射線の被ばくの影響はありますか?
- この検査で使用するエックス線はスリット(細い隙間)で絞られて出てきますので、他の部位に当たる心配はありません。
- 入れ歯はしたままで検査できますか?
- 入れ歯(特に金属がついているもの)は画像に影響を及ぼすので外していただきます。また、取り外しのできる矯正装置、眼鏡、ネックレス、ヘアピン、イヤリングやピアスなども外していただきます。
検査中
- 検査中に注意することはありますか?
- 身体(特に口)を動かさないようにお願いします。
検査後
- 検査後に注意すべき事はありますか?
- 特にありません。
- 経過観察のため、反復してエックス線写真を撮ってますが、
この先、体に影響はないでしょうか? - ある病気の経過を観察するということは、その患部の予後がどうなっているのか、再発していないかなど、絶えず注意して観察する必要があります。
また、歯科の撮影のみでなく、診断に用いる放射線量は体に影響があるレベルの量ではありませんので心配する必要はありません。
- 口内法エックス線撮影の後に、パノラマエックス線撮影をしましたが、
必要なのでしょうか? - 口内法エックス線撮影は歯や歯周組織がパノラマエックス線撮影より鮮明に映ります。しかし、パノラマエックス線撮影では、口内法エックス線撮影では評価できない上の歯と下の歯の噛み合わせや顎骨の状態を全体にわたってよく観察することができます。
治療する歯が、その中のどの辺にあって、周囲とどのような関係にあるのか、またその周囲がどのような状態になっているのかを観察する必要がある時に撮影します。
パノラマエックス線撮影には、その他にも上下の顎骨や左右の顎関節までも展開されて写りますので、口腔領域の治療に先だって大局的な診断をしたり、治療計画を立てたり、患者さんとの話し合いの資料としての価値は、十分に高いと言えます。そのため、実際治療するためには、パノラマエックス線撮影が必要になってくる場合があります。
マンモグラフィ検査
検査前
- 乳房検査はどんな検査ですか?
- 乳房を挟んでエックス線を使用して撮影する検査です。撮影は両側の乳房に対して2回ずつ方向を変えて撮影を行います。
- この検査をすると何がわかるのですか?
- 石灰化を伴う乳がんを見つけることが出来ます。ただし、石灰化がない小さな乳がんは見つけることができない場合もあります。
- 着衣のままで検査できますか?
- 上半身はすべて脱いで頂きます。ご要望があればタオルを掛けさせていただきますが、撮影の時は地肌を直接圧迫する必要があることをご理解ください。
また、メガネ・アクセサリーなどの金属類を体から外していただく場合があります。制汗剤やパウダーは石灰化像のように写真に写ることがあるのでふきとっていただきます。
- 検査前に食事制限はありますか?
- 制限は一切ありません。ただし、他の検査がある場合にはご確認ください。
- 検査時間はどのくらいかかるのですか?
- 検査室に入室してから撮影が終わるまでは、10分~15分程度です。また、体の静止と呼吸を止めていただく時間は、数秒です。撮影方法によっては、撮影回数を増やす場合がありますので、検査時間が延びることがあります。
- マンモグラフィと超音波検査はどう違うのですか?
- 早期の乳がんは石灰化を伴うことがあります。この石灰化はマンモグラフィ検査を行うと見つかりやすいです。それに対して超音波検査は、石灰化を見つけることは困難ですが、乳腺の中に隠れている腫瘤性病変(しこり)を見つけることに優れています。
- 乳がんはどういう病気ですか?
- 乳がんとは、乳管や小葉など乳腺を構成する細胞が異常に増殖した状態をいいます。毎年、約9万人弱の女性が乳がんに罹患しています。乳がんの罹患率は20歳過ぎから認められ、30歳代から増加しはじめ、40歳代後半から50歳代前半にピークを迎えます。若い年代で乳がんを患う女性も少なくありません。若い時から関心を持つことが大切です。
- すべての乳がんを発見できるのですか?
- すべての乳がんが発見できるわけではありません。マンモグラフィでしかわからない乳がんや、超音波検査でないとわからない乳がんもありますが、がんの種類、大きさ、形によって見つけられない事もあります。しかし、適正な撮影技術や知識を持って、最良な画像を提供することで発見率の向上に努めています。
- 乳がんになりやすい体質はありますか?
- 母親や姉妹に乳がんになった人がいる場合は、リスクが少し高くなります。また、初潮年齢の早い人、閉経年齢の遅い人、子供の数が少ない人、最初の出産年齢が高い人、授乳歴がない人、更年期障害に対してホルモン補充療法を行った人も乳がんのリスクが高まります。
肥満やアルコール過剰摂取も乳がんのリスクに関与していると考えられています。
- 男性でも乳がんになるのですか?
- なる場合があります。乳がん全体の1%は男性の乳がんです。
- 乳がんの症状は?
- 症状としては、しこり、血性乳汁の分泌、乳房の変形、乳頭陥没、皮膚の変化、乳房近傍のリンパ節の腫れなどです。ただし、早期の場合は無症状のことが多いです。
- なぜ乳房を圧迫(挟む)して撮影するのですか?
- 圧迫することで乳腺と乳腺との重なりが少なくなり、乳腺内の観察が容易となり、病変が見つけやすくなります。また、圧迫して乳房の厚さを薄くすることで、エックス線の被ばくを低減できます。圧迫撮影のため、どうしても痛みは伴ってしまいますが、可能な限り痛みの少ないように努めます。
- 乳房が小さいと検査はできませんか?
- 乳房の大きさは関係ありません。体の力を抜いてリラックスしていただく事が大切です。
- ペースメーカが入っていますが、検査はできますか?
- 主治医と相談し、必要な場合は検査を行います。撮影を行う際は、細心の注意を払います。
- 以前、豊胸術を行ったのですが、検査はできますか?
- 主治医と相談し、必要な場合は検査を行います。撮影を行う際は、細心の注意を払いながら、乳房内にあるシリコン等が破れないように、通常の力での圧迫はかけず撮影を行います。
ただし、乳腺がシリコン等に隠れてしまい、診断率が低下する場合もあります。
- 授乳中に撮影はできますか?
- 授乳時は乳腺が発達していて、乳がんを見つけることが難しくなりますが、主治医の判断で撮影することもあります。その場合も母乳への影響は全くありません。
- 授乳中ですが、乳房に放射線は残らないですか?
- エックス線は光と同質で、物質を透り抜けるため、乳房に放射線が残ることはありません。
- 生理前、生理中だけど大丈夫ですか?
- 生理前の場合、乳腺が張っていて痛みを感じることがありますので、できれば生理後1週間前後での検査をお勧めいたします。
- 妊娠をしていますが、検査をしてもいいのですか?
- 検査は被ばくを伴うため、超音波の検査を推奨します。しかし、どうしても必要と判断される場合は、主治医と相談してお母さんの体を優先して検査を行うことがあります。
- 男性の診療放射線技師も検査されるのですか?
- 当院では基本的に、女性の技師が撮影を行っております。
検査中
- 検査中に気分が悪くなったらどうしたらいいですか?
- 検査中に気分が悪くなりましたら、すぐに担当の診療放射線技師に声を掛けてください。
- 圧迫する時間はどのくらいですか?
- 圧迫回数によって異なりますが、1回の撮影における圧迫時間は数秒間です。
- なぜ、追加撮影を行うのですか?
- より精密な検査を行う場合や、乳腺が重なった際にも追加撮影を行う場合があります。
また、乳房の大きさや形によっても追加撮影を行う場合があります。
検査後
- マンモグラフィは何回も受けても体に異常は起こらないのですか?
- 乳房のみにエックス線を当てるので、体への影響はありません。
最近、他院で撮影した場合などあれば、主治医にご確認ください。
- この検査1回でどれくらいの被ばくをするのですか?
- 乳房の大きさ乳腺の状態などで変わりますが、一般的には1回の撮影で0.1mSV程度です。
- 検査後に注意すべき事はありますか?
- 食事も含め、特に注意していただくことはありません。
- 継続的に検査を勧められましたが、どれくらい間隔を置けばいいですか?
- 無症状であり、前回の結果で精密検査不要と診断された40歳以上の場合、2年に1回程度の検査を推奨します。ご心配な場合には主治医に相談してください。
- 前回に比べて痛みを強く感じたのですが、どうしてですか?
- 月経の周期や体調によって痛みの感じ方に差が生じることがあります。
骨塩定量検査
検査前
- 骨の丈夫さを測る検査にはどんな種類があるのですか?
- 骨量(骨塩量)、そして骨密度を測定する方法には、エックス線、CT、超音波などを用いる様々な方法があり、測定部位も異なってくるため、骨密度の判定基準も異なってきます。
- この検査をすると何がわかるのですか?
- 骨の強さがわかります。骨塩量(カルシウム)の値を測ることで、年齢や性別に応じた骨の密度を計測(定量)します。
- 着衣は着たままで検査できますか?
- 当院では腰椎と股関節で検査を行います。その部分に金属やボタン等があれば、当院指定の検査着に着替えていただきます。
- 時計やコルセット、湿布はしたままで構いませんか?
- それらが検査部位にかかる場合は外していただく事になります。
- カラダの中に金属が入っていますが大丈夫でしょうか?
- 検査の対象部位に金属がなければ問題ありません。
- 造影CT検査施行後の検査に注意点はありますか?
- 造影CT直後では測定値が高めに出る可能性があります。検査自体が決して緊急性を求められるものではありませんので、日を改めるか十分な時間を置いて検査することをお勧めします。該当する場合には担当の診療放射線技師へお声かけください。
- 先日、バリウムの検査をしたところですが大丈夫でしょうか?
- 腸の中に残ったバリウムが正確な診断を妨げる場合があります。その場合は完全に排泄されるまで十分な期間をあけて検査をする必要があります。
- RI検査をしてきたところですが、問題ありませんか?
- 放射性医薬品投与後では測定値が低くなるという報告があります。日を改めるか十分な時間を置いて検査することをお勧めします。該当する場合には担当の診療放射線技師へお声かけください。
- 検査部位に骨折の既往がありますが問題ありませんか?
- 骨折の既往歴がある箇所では正常部位と比べて骨密度が変わってしまいます。骨折したことのある部位は主治医に報告するようお願いします。
- 腰、かかと、腕、手 どこで調べるのが一番正確なのですか?
- 測定法によって特徴があります。もっとも正確な定量は、腰椎での測定と言われていますが装置が大がかりで費用も高く、時間もかかります。
反対に各種検査法の中では超音波を使った検査は正確性に欠けることが知られていますので、かかとでの超音波を用いた計測では骨塩量の多い少ないではなく、前回検査と比較して変わらないか、減少しているかの相対的比較のためとして利用されることが推奨されます。
当院では、腰椎・大腿骨頚部での測定を行っています。
検査中
- 検査中は動いてはいけないのですか? どのくらいの時間かかりますか?
- 決して難しい体勢での検査ではありません。撮影中の呼吸は構いませんが、動かないでいただくことがとても重要となります。
お呼びしてから終了まで、15〜20分が目安となります。
検査後
- 検査の結果表はどう見たらいいですか?
- 診察時に担当の医師が説明します。わらかない事があれば何なりとご質問ください。
- この測定結果は他院、他検査と比較できるのですか?
- 測定部位が違ったり同じ測定部位であっても測定法の違いなどにより測定結果が異なる場合がありますので、なるべく同じ施設で定期的に検査することをお勧めします。
- 前回の検査から骨粗鬆症の薬を飲んでいますが、骨密度は高くなりますか?
- 骨密度を高くさせるのは難しいのですが、現状を保持するように努力しましょう。お薬だけに頼らず日常生活も重要です。
嗜好品によっても影響される事がわかっています。医師に相談して指示に従ってください。
- 検査結果の数値が低いとすぐに骨折してしまうのですか?
- 数値が低いという事は骨の密度が低くなっているという事なので、骨折しやすくなります。ただし、低いと必ず骨折するわけではなく、高ければ骨折しないわけではありません。日常生活の注意点について医師にご相談ください。
- どのくらいの間隔で検査を受ければいいですか?
- 骨粗鬆症は女性に多い病気です。女性で50歳以上であれば年に一回程度の測定は予防の観点からも有用だと思われます。
- 骨密度を下げないための生活とは?
- 食事や運動、嗜好品の制限など日々の生活習慣の改善が重要です。
診察時に医師にご相談ください。
CT検査
検査前
- CT検査はどんな検査ですか?
- CT検査は、仰向けの状態でベッド(寝台)を移動させながら撮影する検査です。身体の周りからエックス線をあて、体内を通過したエックス線情報をコンピュータで解析し、連続した断層写真(輪切りの画像)を得ることができます。
- この検査をすると何がわかるのですか?
- 臓器の形や大きさを観察する事が出来ます。ただし、病気の種類によっては、病気を見つける事ができない場合もあります。
- 着衣のままで検査できますか?
- アクセサリー、金属類のついた服、エレキバン、使い捨てカイロなどの硬いものが撮影部位にあると、画像に影響を及ぼすおそれがあるため外していただきます。
腹部撮影では、ズボンに付いているチャックやボタンも画像へ影響を及ぼすため、当院指定の検査着に着替えていただきます(または、膝までズボンを下ろしていただきます)。
- 検査前に食事制限はありますか?
- 造影剤を使用しない場合(腹部検査を除く)は、食事をしていただいても結構です。ただし、造影剤を使用する場合は、検査の3時間前から食事をとらないでください。飲み物に関しては、水やお茶など飲んでいただいても大丈夫です。
- 検査時間はどのくらいかかるのですか?
- 検査室または脱衣室に入室してから終了までは、10分~20分程度です。また、検査内容によって撮影回数は異なりますが、一回の撮影で呼吸を止めていただく時間は20秒前後です。
- CTとMRI はどう違うのですか?
- CT検査はエックス線を使い、MRI検査は磁石と電波を使って体の中の写真を撮ります。疾患の種類や診断・治療目的によって使い分けられます。
- がんがあればどこの部位でもわかるのですか?
- 見つけやすい部位もありますが、がんの種類、大きさ、形によって見つけられない事もあります。また、胃や腸などの消化管は見つかりにくいと言われています。しかし、適正な撮影技術や知識を持って、最良な画像を提供することで発見率の向上に努めています。
- ペースメーカが入っていますが、検査を行っても大丈夫ですか?
- 2005年に、メドトロニック社のInSync8040型において、CT検査中にこの製品にエックス線照射された際、部分的電気的リセットを引き起こしたという事象が報告された例があります。その型番以外での報告はこれまでのところありません。
当院では、頚部~胸部を撮影する場合はペースメーカ手帳の提示をお願いしております。
- どうして造影剤を使うのですか?
- CT検査で造影剤を用いることにより、臓器の血流状態、病変の血流状態や特徴がわかり、より詳細な情報や検査結果を得ることができます。また、血管の大きさや形などを調べることもできます。造影剤を使用しなければ見つけられない病気もあります。
- 造影剤を使用してはいけない人はどのような患者さんですか?
- ヨードまたはヨード造影剤にアレルギーがある方や、甲状腺を患っている方は、造影剤検査を行えません。また、喘息や腎臓の機能低下、心臓など循環器の機能低下の方は、検査前に主治医とご相談して使用するか判断します。
一部の糖尿病薬を服用している方も主治医とご相談して使用を決めます。
- 造影剤の副作用は?
- 検査中や検査直後に生じるものと、検査後数時間から数日後に生じるものとがあります。
ほとんどの副作用は、吐き気や熱感(ほてり)、じんましんなどの軽い症状です。しかし稀に血圧低下や冷や汗、呼吸困難などの副作用が生じることもあります。- 副作用の頻度約5%(軽・重症合わせて)
- 失神、意識消失、呼吸困難などのショック、痙攣発作(0.1%未満)
- 咽喉頭浮腫のアナフィラキシー様症状(0.1%未満)
- 肺水腫、肝機能障害、腎不全(0.1%未満)
当院では、検査前後とも細心の注意を払って検査を行っております。
- 糖尿病薬を服用していますが、造影CT検査を行っても大丈夫ですか?
- お薬の種類によって副作用が生じる場合があります。医師にご相談ください。
※ ビグアナイド系糖尿病薬を服用されている方には、検査前2日・検査当日・検査後2日の5日間は服用を
中止していただいております(緊急で造影の検査となった場合は、検査当日・検査後2日の3日間)。
検査前には問診をとらせていただき、十分な説明を行っております。
- 小児喘息でしたが、造影検査は可能ですか?
- 現在の時点で喘息の治療をしていなければ、造影検査は可能です。
治療中の場合は注意が必要です。主治医と相談して検査を行ってください。
- 妊娠をしていますが、検査をしてもいいですか?
- CT検査は被ばくを伴いますし、腹部の検査を行うことで赤ちゃんも被ばくします。原則として検査はひかえていただきます。しかし、命にかかわるような緊急の場合は、お母さんの診断を優先してCT検査を行うことがあります。
- 腎機能が悪いと言われましたが、造影剤を使用しても大丈夫ですか?
- 過去の検査歴や血液データから主治医が判断いたします。場合によっては検査前後の点滴による補液や、使用する造影剤の量を調整し、腎臓への負担を減らしながら検査を行います。
検査中
- 検査中は動いてはいけないですか?
- 動いてしまうとブレた画像となり、病気を見つけにくくなります。撮影中はなるべく動かないでください。
- 検査中に気分が悪くなったらどうしたらいいですか?
- 患者さんの声は聞こえますので、我慢せずに声をかけてください。
また、検査中は常に操作室から患者さんの状態を確認していますのでご安心ください。
- 検査では息止めが必要ですか?
- 検査を行う部位によって息止めの指示があります。事前にご説明いたしますので、検査中は可能な限りその呼吸の合図に従ってください。
- 造影剤を使用するCT検査はどのように行うのですか?
- 腕(肘から前腕)の静脈から針を刺し、造影剤を注入します。造影剤投与後はまれに副作用が発生することもあります。ご気分など様子をうかがって問題がなければ針を抜きます。
- 造影剤が身体の中に入ると、どのように感じるのですか?
- 人によって感じ方は異なりますが、一般的には心臓の拍動を強く感じたり、頭の先から足先までが温かく感じます。
- 息止めはどのくらいの時間ですか?
- 検査する部位により大きく異なりますが、息止めの時間は10~20秒程です。また、検査の内容によっては、それを数回繰り返すことがあります。
- 造影剤による副作用が発生した場合の対応はどうなりますか?
- 医師、診療放射線技師やスタッフが、副作用を緩和するため迅速かつ適切な処置を行います。
- 造影剤が皮下に漏れた場合はどのようにしたらよいのですか?
- すぐに炎症や痛みなどを軽減させるため患部を冷やします。
漏れの度合いにより処置が異なりますので検査室での指示に従ってください。
検査後
- 造影検査後に注意すべき事はありますか?
- 特に注意していただくことはありません。通常通りの生活をしていただいて問題ありません。造影剤を使用した場合は、水分制限がなければ水分(お茶、ジュース、水等)をいつもより多めにとるようにしてください。造影剤はほぼ1日で尿となって体から出ます。
<ご注意>
アルコールは利尿作用があり、血液中の造影剤濃度が上がる可能性があるため、過度の飲酒は控えてください。
- 被ばくの影響はあるのですか?
- 診断に用いる放射線は人体に影響がないレベルです。心配しないでください。
- 造影検査後、自宅で気分が悪くなったときはどうすればいいですか?
- 診療時間内であれば、当院の放射線科にご連絡ください。
夜間もしくは早朝の場合は、救急にて対応させていただきます。
その際に、CT検査で造影剤を使ったことをお伝えください。
MRI検査
検査前
- CT検査とMRI検査の違いについて
- CT検査はエックス線を使い、MRI検査は磁場と電波を使って身体の中の画像をとります。それぞれ使うものが違うように、画像にも特徴があります。臓器や疾患の違いや診断・治療目的によって使い分けられます。
- なぜMRI検査を行うのですか?
- 病気を見つけること、治療方法の解決、そして治療後の効果をみるためなどのための検査を行います。体の中の臓器や病気は外からは見えません。検査をすることで体の中を切開することなく見ることができます。
- MRI検査をすれば全てが分かりますか?
- MRI検査は全てが分かる魔法の検査ではありません。また、MRI以外の検査も同様で、各種検査の特長(利点・欠点)があり、病気によって適する検査があります。主治医により必要な検査が選択されます。一方、複数の検査結果を照らし合わせることでより詳細な診断につながります。
- 放射線被ばくの心配はないですか?
- MRI検査は、放射線を使用しない検査ですので被ばくの心配がありません。磁場と電波を使用しますが、医療現場で使用されている磁場と電波は人体に害がないとされています。
- 安全な検査ですか?(カラダに影響や害はないですか)
- MRIは放射線を使わないので一般的には安全な検査とされています。しかし、強力な磁場と電波を使いますので注意が必要です。担当する診療放射線技師の説明を良くお聞きになり安全・安心な検査を受けてください。
ペースメーカや人工内耳や神経刺激装置を体内に留置された方は検査ができません。また、妊娠中の方は産婦人科医師・主治医と相談してください。
- MRI検査施行中の熱感、ピリピリ感について
- MRI検査は強い磁場と電波を使用します。電波の影響で検査の中頃から後半にかけ徐々に暖かくなります。場合によっては汗をかくまで熱くなることもあります。
磁場と電波の影響で身体の一部がピリピリすることがありますが、身体に害はないことが確認されています。
何れの場合でも検査中は動かないようにしていてください。どうしても我慢できないときは、撮影前にお渡しする緊急ボタンを握ってご連絡ください。直ぐに検査を中断します。
- 検査に対する絶対禁忌事項を教えてください。
- 磁場と電波の影響で、ペースメーカ、人工内耳、神経刺激装置は異常が発生します。装着されている方は検査ができません。その他の体内金属類がある方も検査ができるかどうか確認が必要です。担当する医療スタッフに申し出てください。
- ペースメーカを装着していますが検査できますか?
- ペースメーカを装着した方は、MRI検査が原則禁忌です。最近では条件付きMRI対応のペースメーカが作られています。いずれの場合でも主治医にご相談ください。
- 体内金属類がありますが検査できますか?
- 体内金属類がある方は、MRI検査ができない場合があります。MRIを考慮して、最近はMRI対応のインプラントが作られています。いずれにしても、MRI対応かどうか確認が必要です。担当する診療放射線技師にご相談ください。
- 検査前に取り外す必要があるものを教えてください。
- 腕時計、指輪、ヘアピン、めがね、入れ歯などの金属類。
湿布・カイロなどの貼り薬類。特殊な繊維が入った肌着などです。
衣類は基本的には、当院指定の検査着に着替えていただきます。
- 磁石タイプ入れ歯をつけていますが検査できますか?
- 磁石タイプ入れ歯の磁石部を付けたままでのMRI検査はできません。磁石の吸着力が低下する恐れがあります。
- 湿布を貼っていますが大丈夫ですか?
- 発熱してやけどの恐れがあります。検査実施の前に取り外していただきます。
- コンタクトレンズは外さないといけませんか?
- カラーコンタクトレンズは発熱する可能性もあります。
- 刺青(いれずみ)について
- 刺青は、変色や火傷の危険性があります。検査を控えていただくこともあります。どうしてもMRI検査を実施する場合は、患者さんに十分に状況を説明し、納得の上、実施することになります。
- 頭の検査なのに着替えなければならないですか?
- 衣類には、気が付きにくいですが、金属類が付いていることがあります。また、ポケット等に金属類を所持し気がつかずに検査を行うケースも想定されます。また、撮影する部位以外の金属類であっても画像に影響することがあります。一方、金属類は撮影中に発熱の原因になり、火傷の危険性があります。着替えをしていただき、安全な状態で検査を行います。
- 検査前に食事制限はありますか?
- 造影検査時は造影剤副作用の嘔吐を想定して、嘔吐物が気管支に入る危険性を回避することと、腹部・骨盤部検査時は腸管の動きを抑え画像の劣化を防ぐために、絶食をしていただきます。午前の検査は朝食を午後の検査は昼食をとらないでください(検査3時間前までは可)。
- 腎機能が悪いですが造影検査はできますか?
- 造影剤は主に腎臓で代謝され、尿として排泄されます。腎機能が悪いと異物である造影剤が排泄されずに体内にとどまります。血液検査で腎機能を確認し、造影剤が使用できない場合は造影検査が中止となります。
- RI検査が同日に予定されていますが、一緒に検査ができますか?
- MRI造影検査で使用する造影剤がRIの薬剤の代謝に影響する場合がありますので、検査ができるかを確認させていただきます。※ RI検査のGa(ガリウム)シンチは、MRI造影検査後、24時間あけての実施が必要です。
検査中
- 検査時間はどれくらいですか?
- 検査室に入る時間は、20分~30分程度です。詳細な検査を行うためには、撮影を追加したり、造影剤を注射する場合があるので、検査時間は延びることがあります。
- 閉所恐怖症がありますが大丈夫ですか?
- MRI検査は、マグネットというトンネルの中で検査を行います。狭いところに入ることが苦手な方は検査ができないこともあります。しかし、検査中は、緊急ボタンをお渡ししますので、不安や気分がすぐれないときは、直ぐに握って伝えることができますので、安心して検査を受けてください。
- 検査中に音がうるさいですが、何の音ですか。
- 撮影をする際に磁場と電波を発生させるため、装置からでる音と振動です。音がしても心配いりません。耳栓やヘッドフォンをつけて、騒音対策をしています。
- 造影剤による副作用について
- 造影剤は、アレルギー反応などにより、まれに致命的な副作用がでることが知られています。造影剤による重篤な副作用は非常にまれです。また院内の体制も整えて検査を実施していますので安心して検査を受けてください。
※ 副作用の発生頻度は、軽度の副作用(吐き気、動悸、頭痛、かゆみなど)の場合、1%程度です。
重い副作用(呼吸困難、意識障害、血圧低下)の場合、0.05%以下と言われています。
きわめて重い副作用(アナフィラキシーショックなど)の場合、100万人に1人と言われています。
- 目的とする部位から離れた部位を同時に撮像できますか?
- MRI検査は、目的臓器・部位を限定して細かく撮影する精密検査であり、一度に広範囲の撮影はできません。今回は依頼された部位の撮影を行いますので、もう一つの部位については、次の診察時に主治医と相談していただきます。
- 検査中に息止めは必要ですか?
- 頭・上下肢は基本的に不要です。胸部や腹部は、動いた状態では画像がぶれたりひずんだりするため、息止めをして動きを止めて撮像することできれいな画像を撮ります。
検査後
- 検査後に注意すべき事はありますか?
- 特に注意していただくことはありません。通常通りの生活をしていただいて問題ありません。造影剤を使用した場合は、水分制限がなければ水分(お茶、ジュース、水等)をいつもより多めにとるようにしてください。造影剤は尿になって出ますので安心してください。過度の飲酒は控えてください。
- 造影剤が皮下に漏れた場合はどのようにしたらよいのですか?
- すぐに炎症や痛みなどを軽減させるため患部を冷やします。
漏れの度合いにより処置が異なりますので検査室での指示に従ってください。
- 造影検査後、自宅で気分が悪くなったときはどうすればいいですか?
- 診療時間内であれば、当院の放射線科にご連絡ください。
夜間もしくは早朝の場合は、救急にて対応させていただきます。
その際に、MRI検査で造影剤を使ったことをお伝えください。
血管造影検査
検査前
- どのような検査ですか?
- カテーテルという専用の細い管を血管内に挿入し、このカテーテルより造影剤を注入し、目的とする血管の走行や血流状態を評価することにより病気の診断をする検査です。検査部位や目的によって撮影方法や検査時間が異なります。治療を行う場合もあり、治療には長い時間がかかる場合もあります。
- なぜ、この検査を行いますか?
- 狭心症や心筋梗塞など血管の病気の診断を行うためです。血管内に造影剤を流すことによって病気の状態などが良くわかり、狭くなった血管を広げるような治療や、腫瘍を栄養している血管を詰めたりする治療を行う場合があります。
- 検査はどれくらい時間がかかりますか?
- 検査の種類や方法、内容にもよりますが、血管の検査のみであれば30分から1時間程度です。その後、カテーテルを利用して治療を行う場合は更に長い時間がかかる場合があります。
- 痛みはありますか、つらい検査ですか?
- 太い針を静脈や動脈に刺すために、刺す部分の皮下に麻酔をします。この麻酔のときに痛く感じることがあります。針を皮膚から血管に挿入するときに、挿入部分が「強く押される」感じがします。他に、検査寝台の上で大きく動くことが出来ないので、動かないでじっとしていることが苦痛となるかもしれません。
造影剤を注入して血管を映しだしますが、このときに造影剤を流す部分が熱く感じることがあります。例えばおなかの血管を撮影する場合には、おなかが熱く感じます。数秒でおさまりますので心配しないでください。また、心臓の血管に造影剤を注入するときに「ドキドキ」する場合があります。
かゆい部分がある、だるい部分がある、緊張するなど、気になることがありましたら気軽に周りのスタッフに声をかけてください。
- 食事について
- 検査前の食事を絶食にしていただく場合があります。検査前のお薬の服用など、スタッフが事前に説明いたしますので、その指示に従ってください。
- 脱衣について
- カテーテルという細い管を挿入する部分を十分に広く消毒する必要があります。そのために、上半身や下半身を露出する必要があります。挿入部を消毒した後は滅菌した専用の布を「体」にかぶせます。検査室に行く時には簡単に脱衣できる状態になっていただきます。
- 検査中は全く動けないですか?
- 体を滅菌した専用の布(滅菌ドレープ)で覆いますので、その上には手を出さないようにしてください。また、検査寝台が狭いので、体を大きく動かさないようにしてください。
- 検査の料金は、どれぐらいですか?
- 検査の種類や方法、使用する医療器材により変わります。詳しくお知りになりたい場合は、担当職員(医事課)にお問い合わせください。
- 放射線の被ばくは、どれぐらいですか。
- 検査による被ばくなどのリスクについては、患者さんの安全を第一に考え、検査に必要な最小限の被ばくで済むように考えています。エックス線を使って目的の血管を映し出しますが、目的部位に絞り込んで当てています。被ばくする量は一般的な胸部や腹部のエックス線撮影よりは多いですが、一回の検査で身体に影響が出ることは考えられません。IVRというカテーテルを利用した治療を行う場合は、エックス線を当てる時間が長くなるため皮膚への影響が考えられます。検査や治療の進行状況と被ばくの量を確認しながら進めていますので心配しないでください。
- なぜ、既往歴やアレルギーの有無、服用薬などを聞かれるのですか?
- 造影剤を使用できるかどうかを判断するためや、使用する場合に気をつけなければならない病気や薬があるためです。
- 放射線を受けて、将来がんになりませんか?
- 血管撮影を頻回に行わなければ、放射線ががんを引き起こす可能性はきわめて低いことがわかっています。カテーテルによる治療を行う場合は、治療にかかる時間の延長とともに被ばく線量の増加が考えられます。しかしながら治療を行うことによる患者さんの利益が、被ばくによるリスクより十分に大きいと考えることができます。
- 造影剤の副作用はありますか?
- 1~2%の方で、皮膚に赤い発疹が出る場合や、かゆみが出る場合があります。また、気分が悪くなって吐き気がする場合もありますが、薬や注射などを使って対応します。
検査中は医師や看護師、その他のスタッフがつきます。副作用がでた場合には、すぐに対処しますので、安心してください。
- 検査によって障害などが起こりませんか?
- 血管撮影は血管内にカテーテルを挿入して行う検査なので、血管内にキズがついたり、カテーテルを挿入した部分に血の塊が「できる」場合があります。この様なことが起きても、医師をはじめとした各スタッフは適切に処置できるようにしています。不安なことや気になることがありましたら質問してください。
他に、ヨード造影剤という血管を映し出す薬を注入しますので、この薬による副作用がでる場合があります。
検査中
- 検査の時間が長くじっとしているのがつらい
- 検査の進行状況により、時間が延長することがあります。もし痛みがあるようでしたら、痛み止めを使うこともできます。
細かい血管の検査を行うときは、予定以上に時間がかかることもあります。
- 撮影のときに呼吸を止めるのはなぜですか?
- 胸部や腹部を撮影する時は、呼吸により画像がぶれてしまうので、それを抑えるたに呼吸を止めていただくことがあります。医師または技師が合図をしますので、それに合わせて呼吸を止めてください。呼吸を止める時間は10秒から20秒くらいです。
検査後
- 止血はどのように行うのですか?
- 検査が終了したら、カテーテルを抜きます。動脈に挿入したカテーテルを抜いた場合は、動脈の圧力が高いことと、血液を固まりにくくする薬(抗凝固剤)を使用しているため止血処置が必要です。止血するために長い時間挿入部を圧迫します。カテーテルを抜いた直後から10~20分位、医師が挿入部位を手で圧迫して止血をします。その後、完全に止血するために、圧迫帯を使ってカテーテルを挿入した部位を長時間圧迫します。動脈は圧力が高く、拍動しているので出血しやすいための処置です。圧迫する時間は使用したカテーテルの太さや、使用した抗凝固剤の量、患者さん特有の血液凝固の程度により変わります。詳しくは主治医や担当看護師におたずねください。
- 検査後、食事はできますか?
- 検査が終わった後、1時間様子をみます。副作用などがないようであれば食事が可能です。検査や治療の方法によっては食事を制限させていただく場合もありますので、その様な場合は医師・看護師より指示があります。
血管撮影装置について
エックス線を利用して体内の様子を映し出す装置で、血液の流れを映すことが出来るように連続した撮影が可能な装置です。1秒間に数枚の連続撮影が出来ます。また心臓などを写す装置では1秒間に30枚ほどの撮影ができて、シネ動画のように映すことが出来ます。
複雑な血管の走行を調べるために、体のあらゆる方向から撮影する必要があります。そのため、エックス線を出す機器と受ける機器が大きなC型のアームで支えられていて、体の回りを様々な方向に移動できるようになっています。そのため、機器が顔や体に近づくことがあります。
カテーテルについて
医療用に用いられるやわらかい管をカテーテルといいます。血管や消化管、胸腔や腹腔などに挿入し、体液の排出や薬剤・造影剤の注入・点滴などを行います。用途によって材質や太さ・長さがまちまちで、材質はゴム製やプラスチック製のもの、
太さは1mm~10mm程度のもの、長さは数cmから2mほどのものがあります。バルーンカテーテルといって、カテーテルの先端に風船がつけてあり、これを膨らますことで治療などに使うものもあります。
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核医学検査
検査前
- 核医学検査をすると何がわかるんですか?
- 核医学検査は診断目的の臓器に集積する放射性医薬品を注射したり飲んでもらい、放射性物質の集まり方や抜け方を観察します。この検査では各臓器の機能や血流の状態などの診断を行います。
- 他の検査(MRIやPET・超音波など)との違いは何ですか?
- CTやMRI・超音波検査は、おもに形(位置)や大きさを調べています。核医学検査はおもに臓器の働き具合(機能)を調べます。必要な検査を組み合わせて行うことで、病気の大きさや形や働きがわかります。その結果、治療の方針を決めたり、効果的な治療が行われているかを判断したりすることができます。
- 放射性医薬品とはどのようなものですか?
- ラジオアイソトープ(放射性同位元素:RI)を含む医薬品のことです。それらのラジオアイソトープ(RI)が放出する放射線を用いて、病気の診断や治療を行うための薬剤です。
- ガンマカメラとはなんですか?
- 体内に入った放射性医薬品から放出される放射線(ガンマ線)を画像化するために用いられる装置を、ガンマカメラといいます。
シンチレーションカメラともいわれているため、検医学検査のことを「シンチ」と呼ぶ場合もあります。
- 半減期とはなんですか?
- 放出される放射能量が半分になるまでの時間を半減期といいます。また、体の中に実際に存在する放射性核種の量が半分になるまでの時間を有効半減期といいます。
核医学で用いる放射性核種は物理的半減期が10数秒から数日と放射性核種の中では比較的短いものを用いています。
- 骨の核医学検査で何がわかりますか?
- 骨シンチという検査のことです。この検査に用いられる薬は、骨の代謝や反応が盛んな部分に集まる性質があります。この性質を利用して、骨腫瘍や骨の炎症、骨折の診断ができます。
- ガリウムシンチとはどんな検査ですか?
- この検査に用いるガリウムという薬は、腫瘍や炎症に集まる性質があります。この性質を利用して、腫瘍や炎症がどの部位にあり、どの程度進行しているのか調べます。薬を注射して、2〜3日後に撮影を行います。撮影時間は、30〜60分間です。
- 心臓の核医学検査で何がわかりますか?
- 心臓は筋肉のかたまりで、カラダ全体に血液を送りだすポンプの役割をしています。心臓の筋肉(心筋)のどの部分の血流が足りないかを調べ、その心筋が治療で治る見込みがあるのかを調べます。
- 脳の核医学検査で何がわかりますか?
- 脳ははたらきの異なる多くの部位から成り立っています。これらの脳の各部位における血流や代謝など、脳の局所の働き(機能)に異常がないかを調べます。
- 肺の核医学検査で何がわかりますか?
- 肺塞栓症といい、肺の毛細血管に血液を送る血管に血栓(血液の固まり)が詰まり、胸が痛くなったり息苦しくなったりすることがあります。核医学検査を行うことで、肺のどこに血栓があり、どのような治療をしたらよいかを調べます。
- 腎臓の核医学検査で何がわかりますか?
- 腎臓は血液中の不要な成分をろ過する働きがあります。このろ過作用が正常に働いているか、ろ過の速さはどの程度かを調べます。
- 甲状腺の核医学検査で何がわかりますか?
- 甲状腺は体調を維持する大切なホルモンを作っています。ホルモンを作る機能が活発すぎないか、または不足していないかを調べます。
- 副腎の核医学検査で何がわかりますか?
- 副腎はホルモンの調整をしています。副腎の働きや、副腎に腫瘍ができていないかを調べます。
- PET(ペット)検査とはどんな検査ですか?
- 陽電子(ポジトロン)断層撮影法と呼ばれる検査です。PET検査用の特殊な薬を注射し、体内に分布する様子を調べることで体の中でのエネルギーの使い方、血液の流れなどを調べる検査です。
当院では取扱いがありませんが、検査が必要な場合には他院への紹介もさせていただいております。
- 核医学検査で子供ができなくなることはありますか?
- 男性であっても女性であっても、核医学検査を受けたことが原因で子供ができなくなることはありません。
- 核医学検査は子供でも受けられますか?
- 核医学検査は、病気の子供にとっても有用な検査として、一般的に広く行われています。
医師が診断上で必要と判断した場合には、十分な説明のうえで検査を行います。
- 核医学検査は妊婦でも受けられますか?
- 妊娠していると思われる女性の核医学検査は、できるだけ避けるのがよいとされていますので、事前にお伝えください。万一気がつかずに検査を受けてしまった場合でも、この検査での被ばくによる心配の必要はありません。
- 着衣や金属はどのようにすればいいですか?
- 検査の種類、撮影部位により異なりますが,撮影範囲の金属ははずしていただきます。撮影部位によっては、検査着に着替えていただくことがあります。
- 検査前にはどのような処置がありますか?
-
代表的な検査の前処置は下記の通りです
- 骨シンチ:検査直前に排尿(薬剤が膀胱内に集まるので骨盤部の良好な撮影を行うために行います。)
- Gaシンチ:検査前日より検査食+下剤(薬剤は便中に排泄されるので腹部の良好な撮影を行うために行います。)
- 脳血流シンチ:特になし
- 心筋シンチ:検査当日絶飲食(お水は飲んで頂いて大丈夫です)
- 腎レノグラム:検査30分前に300ml程度のお水を飲んで頂きます(利尿を促すため)
検査方法によっても多少異なりますので、詳しくは主治医か放射線技師が説明いたします。
- 放射性医薬品の投与量(成人・小児など)はどのように決めていますか?
- 放射性医薬品は、検査の種類や使用する製剤の違いにより、用法・用量が定められていて、それを参考に患者さんの年齢、体重等を考慮し、核医学学会のガイドラインに従って投与量を決定します。
検査中
- 今回の検査の間はどのように過ごせばいいですか?
- 心臓シンチでは2回検査を行うことがありますが、検査の間は、普段と同じ過ごし方で過ごしていただいてかまいません。力仕事や早足で歩いたり、ジムへ行かれるなど、心臓に負担がかかるようなことは控えてください。
- 検査中は動いても大丈夫ですか?
- 検査中に動くと、画像がブレてしまいますので、極力動かないことが大切です。しかし呼吸を止めて行う検査ではありませんので、呼吸は普段通り行って下さい。
検査の種類や撮影部位にもよりますが、動ける場合もありますので、動いてしまう前に担当の診療放射線技師にお声掛けください。
- トイレに行きたい場合はどうすればよいですか?
- 検査の種類により、対応は異なります。途中でトイレに行ける検査もありますので、動いてしまったり、我慢の限界が来る前に、担当の診療放射線技師に声をかけてください。
検査後
- 放射性医薬品にはどのような副作用があるのですか?
- 重篤な副作用は確認されていません。ごく少数の軽微な副作用、アレルギー、血管迷走神経反応等が報告されています。
症状としては顔面紅潮、悪心、吐気、めまい、気分不良、皮膚発赤、発疹、そう痒感、脱力感、動悸、発汗などです。被ばくによる影響は心配いりません。
- 放射性医薬品にはどのような副作用があるのですか?
- 重篤な副作用は確認されていません。ごく少数の軽微な副作用、アレルギー、血管迷走神経反応等が報告されています。
症状としては顔面紅潮、悪心、吐気、めまい、気分不良、皮膚発赤、発疹、そう痒感、脱力感、動悸、発汗などです。被ばくによる影響は心配いりません。
- 帰宅後は、どのように過ごしたらいいですか?
- 放射性医薬品を投与しているので、実際のところ体内に放射性物質が存在しています。
しかし、時間とともに減少しますし、一般的には問題となるほどの量ではありませんので、普段通りの生活を行ってもらってかまいません。
- 検査後の授乳は避けた方がいいのでしょうか?
- この検査では母乳に放射性物質が混じる可能性があります。一定期間授乳は控えていただく方が安全だと考えます。(48時間程度)
期間については、使用薬剤や検査によっても異なってきますので、担当者にお尋ねください。
X線透視検査
検査前
- 検査の方法、造影剤の飲み方、注入方法(胃透視)を教えてください。
- まず発泡剤という顆粒状の粉を少量の水で飲んでいただきます。その後、バリウムを飲み、透視台の上で左右に動き胃壁をまんべんなく観察していきます。
- 検査の方法、造影剤の飲み方、注入方法(胃透視)を教えてください。
- まず発泡剤という顆粒状の粉を少量の水で飲んでいただきます。その後、バリウムを飲み、透視台の上で左右に動き胃壁をまんべんなく観察していきます。
- 検査の方法、造影剤注入方法(注腸)
- 肛門から専用のカテーテルを挿入し、まずバリウムを注入していきます。次に、空気で大腸を膨らませていき、体位を変えながらバリウムを大腸壁全体に行き渡らせ、全体を観察していきます。
- なぜ、検査時の前処置(絶食、検査食)は必要ですか?
- 食べ物が胃や大腸に残っているとそれが邪魔をして異常所見を見つけにくくするからです。水分はバリウムが水で薄まってしまい上手く胃壁に付着しなくなります。こちらも病変を
見つけにくくなります。
- 更衣の必要性
- 衣類にボタンや金属等が付いている場合は、検査の妨げとなります。また、衣類にバリウムや汚物等が付いて服を汚す可能性もありますので専用の検査着に着替えていただきます。
- 検査時間はどれくらい?
- 胃透視は10〜20分、注腸は20〜30分ほどかかります。患者さまの個人差や追加撮影のため予定より時間がかかることもあります。
- 朝ごはんを食べてしまったら?
- 胃や腸を空にした状態でないと、小さな病変などが見つけにくくなるため、後日、絶食にて再検査することになります。
- ゲップやオナラをしないでと言われましたが、どうしてですか?
- 検査中は、空気で胃や大腸を膨らませて観察します。ゲップやオナラをしてしまうと、胃や腸がしぼんでしまい観察しにくくなります。細かな病変が見つけにくくなるので、できるだけ我慢してください。
- 圧迫筒で圧迫される時、押されて苦しいことがありますか?
- 胃の粘膜病変の程度を見るために、専用の筒で腹部を圧迫することがあります。押されると苦しいことがありますので、痛かったり、我慢できないときはすぐに言ってください。
- なぜ造影剤が必要ですか?
- 造影剤を使用することで、透視の際に画像にコントラストをつけて観察できるようになり、形状の把握や病変の発見、またその広がりが観察しやすくなります。
- 体位変換(ローリング)は急いだ方がいいですか?
- 急ぐ必要はありませんので焦らずにご自分のペースで落ち着いて動いて下さい。指示の声が聞き取りにくい場合は声をかけてください。
- 大腸検査はかなりの苦痛があるのでしょうか?
- 個人差がありますが体位変換や、空気で腸を膨らませることに対して痛みが伴う場合があります。もし我慢できない場合は声をかけてください。
- (胃透視で)もしゲップが出てしまったらどうなりますか?
- そのままでは良好な検査にならないことがあります。場合によっては、もう一回発泡剤を飲んでいただきます。
- (注腸で)もしオナラが出てしまったら?
- 場合によっては、空気を追加で注入することになります。
- バリウムは全部飲まないとダメですか?
- 体格や胃の形などで必要量が変わります。最小限の量に抑えるようにしておりますが、良好な検査をするためになるべく頑張って飲んでください。
- 体位を変換するのが辛いのですが
- 胃や腸をまんべんなく観察するには体位変換が必要です。お一人で動けない場合はお手伝いいたします。
- (胃透視で)バリウムは飲んでも大丈夫ですか?
- 体に影響の少ない成分で出来ているため副作用はほとんどないのですが、下剤と水分摂取が足りないと、バリウムが固まって腸内に残ってしまう場合があるので注意が必要です。
検査終了後は十分な量の水分補給と下剤の服用をお願いします。 - (注腸で)バリウムはお腹に入れても大丈夫ですか?
- 検査終了後はトイレに行っていただき、できるだけ便としてバリウムを出していただきますので大丈夫です。検査終了後は十分な量の水分補給と下剤の服用をお願いします。
- 検査後に注意すべき事はありますか?
- 胃透視、注腸ともに十分な水分摂取をお願いします。検査後はなるべく早くバリウムを体から外に出した方が良いので、下剤の服用をお願いします。処方された下剤は、指示に従って服用してください。
しばらくものが見えにくくなったり、ぼやけたりすることがあります。また、人によってはふらつく方もいますので、検査終了後はしばらく車の運転は避けてください。
男性は尿が出にくくなる場合があります。過度の飲酒は控えてください。 - 仕事のため下剤を飲まなくても大丈夫ですか?
- 必ず飲んでいただきたいのですが、飲みたくない場合やご都合が悪い場合は、検査当日までに医師にご相談ください。
- 便秘症なのですが大丈夫ですか?
- 処方された下剤を服用し、水分をとにかく多く摂ってください。担当医師に便秘症である旨をお伝えいただき、指示に従っていただきます。
- 胃透視や検査後の食事は
- 何を食べても大丈夫ですが、消化の良いものを食べて下さい。検査当日と翌日は通常よりも水分を多めに飲んでください。水・お茶・ジュースなど何でも結構です。特に制限されているものがある場合は医師にご相談ください。
- 下剤は、どのくらいで効いてきますか? 検査後に出かける予定があります。
- 当院で処方する下剤は「興和創薬 アジャストA40㎎(錠剤)」です。
個人差がありますが、服用後8~12時間で効果が現れます。 - ブスコパン(心臓疾患、緑内障、前立腺肥大、過敏症の既往歴患者)
- グルカゴン(糖尿病、過敏症の既往歴患者)
- まれにショックを起こすことがありますが、医師、看護師、スタッフが迅速かつ適切な処置を行います。
- 眼の調節障害、眠気、眩暈等を起こすことがあります。しばらくすると治りますが自動車の運転等危険を伴う機械の操作は避けるようお願いします。
作用
筋肉注射にて、約15分間薬効が持続します。
検査中
検査後
副交感神経遮断薬(鎭けい剤)の知識
薬品名:ブスコパン(グルカゴン)
-
一般的に、ブスコパンを使用しますが、禁忌事項のある場合はグルカゴンを使用します。
薬効
胃腸など消化器系臓器の運動は、副交感神経の命令によって亢進します。この神経の働きはアセチルコリンという神経伝達物質により強まります。このお薬は、アセチルコリンをおさえることで、副交感神経の刺激を弱めます(抗コリン作用)。その結果として、胃腸や胆管の運動がおさえられます。
禁忌
妊婦・産婦・授乳婦等への投与:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。