院長あいさつ
令和4年4月より院長に就任しました左右田 裕生です。
山本隆久前院長の意志を引き継ぎ、地域医療の充実・発展に貢献していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
当院は、大正8年に神戸市葺合区(現中央区)に兵庫県済生会診療所として開設されました。その2年後に恩賜財団済生会兵庫県病院と改称され、昭和26年からは公的医療機関として医療・福祉活動を継続し、平成3年に神戸市北区のニュータウン化に伴い、神戸市からの要請で現在の地に移転となりました。このような歴史を持つ当院は令和元年に創立100周年を迎えました。
当院は、明治天皇より済生勅語で賜った「施薬救療」の精神に基づき、創立時より困難な状況に置かれている人々を支えることを使命として事業に取り組んできました。現在では、無料低額診療の推進、生活困窮者への支援事業である「なでしこプラン」などを積極的に行っています。また、公的医療機関の使命として、北神地域やその周辺の皆さんに必要な医療の確保および向上を進めるという地域の中核病院としての責務を務めています。
日本はますます少子高齢化に向かっています。少子化といえども、地域周産期母子医療センターとして母体搬送や新生児搬送を受入れ、北神地域のみならず広範な地域の若い世代が安心して妊娠・出産・育児に臨める体制の確保に努めていきます。また、人生100年時代を見据えては、多職種によるチーム医療で多疾病罹患・認知・虚弱の3要素を持った高齢者の方々に、総合的視点を持って対応しています。医療面のみならず福祉・介護の面からも、社会福祉法人として併設する訪問看護ステーション・特別養護老人ホーム、さらには行政などとも連携し、地域の皆さんが住み慣れた場所で自分らしい生活を最期まで送れるように、地域包括ケアシステムの構築に貢献していきたいと考えています。
最後に、令和3年度に5回にわたり開催された「北神・三田地域の急性期医療の確保に関する検討委員会」において、当院と三田市民病院との統合が最善の方策であると結論付けられ、令和4年度よりそれに対する具体的な検討を行う運びとなりました。
地域の皆さんに適切で安心な医療を継続的に届けられるように、職員一同これからも精進していく所存ですので、何卒よろしくお願いいたします。
済生会兵庫県病院 院長 左右田 裕生