「100周年の重みとこれから」

済生会兵庫県病院の100年の歴史は、ミンションである「施薬救療」の歩みであったと思います。
「病者ほど貧しい傾向があり、貧しい人々ほど健康を損なっている」という言葉があります。「施薬救療」とは、そのような事実に対応しようとする精神であると考えます。
そしてそれは「無料低額診療」「なでしこプラン」等により実践されています。
さらに、これから日本は超高齢化社会を迎えます。
医療・介護・福祉の事業を展開している済生会の総合力は地域にとってますます必要なものとなってまいります。
ミッションを明らかにし、これからも地域のニーズに応える済生会でありたいと願います。

「100周年を迎えて」

日本には創業100年を超える老舗企業（個人商店や小企業を含む）が10万社以上あると推定され、その中には1000年以上の老舗企業も少なくありません。これは世界的にも類が無いことのようです。このたび済生会兵庫県病院も創立100周年という大きな節目を迎える運びとなりました。これもひとえに地域の皆様の支えと先人の職員の方々の努力があってのことだと感謝しております。
日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎え、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されています。人生100年時代に向けては、教育の充実や学習の機会が創出され、高齢者から若者まで全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会となることが望まれます。
人生100年時代に向けて、済生会兵庫県病院はこれからも地域包括ケアの推進とともに、質の高い安心できる医療を提供することを目指し、地域の皆様とともに歩んでいきたいと思います。

この地域の未来を見据えて

今年、当院は、創立100周年を迎えます。平成3年に神戸市中央区（旧葺合区）から北区に新築移転してきた時、ここで生まれ育った私の耳に繰り返し聞こえてきたのは「総合病院が近くにできて良かったね。これで安心だね。」という安堵の会話でした。このように病院の存在は、人々の暮らしの中に「安心」を提供することができます。
今後も、当院が信頼され、愛される病院として地域の皆さんが求める医療や病気になってもその人らしい療養生活を送るための看護は何かを常に患者さんやご家族と共に考え続けてまいります。
また、先人たちが築き上げた100年の歴史と伝統に重みを感じると共に、この伝統ある病院で働けることに誇りを持ち、この地域の未来を見据えてより一層精進していきたいと思います。

創立100周年を迎えて

済生会兵庫県病院は、間もなく創立100周年を迎えようとしております。
当院が、「信頼・安心の医療の提供」を基本理念に、医療の提供や福祉の向上に努め、今日まで地域の中核病院としての役割を果たすことができましたのも、地域の医療機関の先生方や地域の皆様方によるご支援、ご協力の賜物と深く感謝しております。
これからも、地域の皆様方から信頼される病院であり続けるため、経営の健全化を図ると共に優れた人材の育成や確保などに取り組み、地域の中核病院としての機能も果すべく努めて参りますので、引き続きご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。