お知らせ

当院の将来のあり方について

当院の将来のあり方について

新型コロナウイルスの終息の兆しが見えない中、患者様・ご家族の皆様には不安な毎日をお過ごしのこととお察し申し上げます。当院は、感染防止対策、院内検査体制に万全を期しており、どうか安心して受診いただくようお願い申し上げます。

さて、当院が、北神の地に移転して参りまして30年が経過し、平時においては地域医療、2次救急医療やハイリスク妊婦、ハイリスク新生児の受入れを、また、この度の新型コロナウイルス感染症蔓延の際には、いち早く発熱者外来の開設・感染患者の入院受入れなど、大きな役割を果たしてきたと自負しています。
しかしながら、近年、病院を取り巻く環境は厳しさを増しており、人口の減少、少子高齢化の進展、医師の継続的な確保の懸念、築30年を経過した現病院の建て替えなど避けては通れない様々な課題が生じています。
このことから、一昨年の12月に当院の将来のあり方を院内でとりまとめ、不本意ながら当院単独では将来にわたって急性期医療の提供が困難であることを内外に表明いたしましたことは、新聞報道などでご承知いただいているところです。

こうした当院の実情を受け、行政の動きがありまして、昨年6月、北神・三田地域の急性期医療を将来にわたって確保する方策を検討するため、神戸市と三田市による有識者検討委員会が立ち上がり、この3月3日に最終報告書がとりまとめられました。その報告書によりますと、将来的に急性期医療を確保するためには、済生会兵庫県病院と三田市民病院の統合が最善の方策であると結論づけられたところです。(当該記事はコチラをクリックください)

言うまでもなく、当院の使命はこの地域の急性期医療を守り、引き続き、地域の皆様に「信頼と安心の医療を提供」することです。この役割を将来にわたって果たしていくため、統合も視野に入れ、神戸市、三田市とよく協議しながら、今後の対応を判断していきたいと考えます。

なお、「直ちに病院がなくなってしまう、医療機能が縮小されるのでは」と不安に思われる患者様・ご家族の方がおられるかもしれませんが、これは将来のことを議論しているのであり、今すぐに病院の機能等が変わるということではありませんので、これまでどおり、身近な病院として当院を利用していただきますようお願い申し上げます。

職員一同、地域に信頼される病院を目指して、全力で質の高い医療の提供に取り組んで参りますので、一層のご支援をよろしくお願いします。

令和4年3月7日
済生会兵庫県病院長 山本 隆久