診療科・部門のご紹介

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整形外科

整形外科は専門医4名専攻医2名の計6名で外来、入院、手術の診療を行っています。地域中核病院として機能するため、できるだけ多くの疾患に対応するようにしており、2022年は年間631件の手術と保存治療を含めた入院に対応しています。

超高齢社会により変性疾患や骨粗鬆症が増加し、人工関節や骨粗鬆症に関連した骨折が増加しています。当院では他科の医師とも協力し、夜間や休日の高齢者の転倒による骨折を引き受けて、全身状態が落ち着いていれば早期に手術を行う体制が整っています。術前、術後のカンファレンスを行い、十分に相談したうえで治療方針を決めています。

また、2023年4月より小児整形と手の外科の専門医が赴任されたため、小児の骨折や骨系統疾患、上肢の外傷や疾患などにも対応することができます。

当院では手術を行う患者さんを術前からリハビリテーション科と連携をとり、術後に機能回復、社会復帰を目指したリハビリテーションを受けることができます。1日も早い社会復帰や患者さんの疼痛管理・術後経過なども柔軟に対応できる環境を整えています。また、担当医だけでなく、看護師やリハビリ専門の理学療法士、作業療法士、言語療法士などチームとして患者さんをサポートする体制を整えています。

主な対応可能疾患

整形外科の疾患の範囲は広く、交通外傷、スポーツ外傷、骨折、変性疾患、骨軟部腫瘍、小児の骨折、骨系統疾患、炎症疾患などがあります。また、部位別では脊椎、肩、肘、手、股関節、膝関節、足など多岐にわたります。当院での治療が困難な場合は、より高度な治療が受けられるように神戸大学医学部附属病院と連携して紹介させていただきます。

人工関節手術

人工関節手術の良好な成績を長期にわたって維持するには条件があります。それは正確に骨切りを行い、正しい位置に人工関節を設置することです。1mm単位、1度単位の精度が必要になります。当院ではナビゲーション手術を導入しています。

ナビゲーション手術はコンピューターに登録した骨格の三次元情報を参考にして骨切りを行います。ナビゲーション手術を行うことで、きわめて正確に人工関節を設置することができ、手術成績が向上し、かつそれが長続きすることが期待されています。

手の外科

手の機能障害は日常生活に意外と大きな影響を与えます。

手の外科専門医は、手の先天異常、神経麻痺(手根管症候群・肘部管症候群・橈骨神経麻痺・骨間神経麻痺など)、手指の骨折(橈骨遠位端骨折・前腕骨折・マレット骨折・舟状骨骨折・有鉤骨鉤部骨折など)、腱損傷(切創・挫滅創)、狭窄性腱鞘炎(ばね指・強剛母指・ドケルバン病)、腫瘍(ガングリオン・腱鞘巨細胞腫)の治療を専門的に行います。

できるだけ小さな侵襲で、機能的のみならず美容的な面も含めて、満足していただける治療を行います。

小児の骨折

小児の骨折は、経験豊富な小児整形外科専門医でないと見逃されたり、適切な初期治療を受けることができずに、変形や機能障害を残すことがあります。

成人の骨折治療は局所の原状回復を目的としますが、小児骨折の場合は、自家矯正能力が高いので、ほとんどが手術的治療を行う必要はありません。

「歩けるから大丈夫」、「関節が動くから骨折してない」などと自己判断しないで、「触ると泣く」、「手を使わない」、「足に体重をかけられない」などの症状があれば、診察を受けてください。

もしも骨折していたら、成長といった要素を考慮し、将来起こりそうな変形発生を予測したうえで適切な治療方針を決めていく必要があります。

小児四肢変形に対する変形矯正手術

変形の原因としては、骨折後に生じたもの、先天異常によるもの、骨成長の異常(骨系統疾患など)がありますが、それぞれの病態や年齢に応じて、一期的に変形を矯正したり、創外固定器を用いて、漸次的に変形矯正(イリザロフ法)を行うことで対応します。

また、ペルテス病、大腿骨頭辷り症といった小児股関節疾患に対しても専門的な治療法を行うことができます。

スポーツ医学

スポーツ障害の多くは、適切な初期治療を行うことで、ほとんど治すことができますが、悪化するとやむを得ず手術的治療が必要となる場合があります。

スポーツ現場でケガが起こった時に、このケガはどうしたらよいのかと迷われることがあると思われます。しかしその現場での判断と対応がその後の選手生命にもかかわることもあるので、非常に重要となります。

当院には、少年野球選手の投球肘・肩障害とサッカー選手におけるスポーツ障害(捻挫や肉離れ)について豊富な経験を持ち、Jリーグ創設前からサッカーチームドクターをされ、小学生からプロ選手まで多くのサッカー選手の治療に携わった経験豊富な医師が赴任されています。判断に悩まれた時には、お気軽にご相談ください。

注目の治療法

腰椎椎間板ヘルニアに対する新しい治療法「ヘルニコア」と、骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折後の痛みと腰曲がりの治療「経皮的椎体形成術(BKP)」のご紹介を致します。

スタッフ紹介

  • 井口 哲弘(いぐち てつひろ)

    役職

    • 参与兼整形外科部長

    資格等

    • 日本整形外科学会認定整形外科専門医
    • 日本リウマチ学会専門医
    • 日本脊椎脊髄病学会指導医
    • 日本脊椎脊髄病学会・日本脊髄外科学会脊椎脊髄外科専門医
  • 戸祭 正喜(とまつり まさき)

    役職

    • 外科系診療部長
    • 整形外科部長

    資格等

    • 日本整形外科学会認定整形外科専門医・指導医
    • 日本整形外科学会認定スポーツ医
    • 日本手外科学会認定手外科専門医・指導医
    • 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
  • 木下 恵祐(きのした けいすけ)

    役職

    • 整形外科部長
    • 人工関節センター長
    • リハビリテーション科長

    資格等

    • 日本整形外科学会専門医
    • 日本整形外科学会認定リウマチ医
    • 日本整形外科学会認定スポーツ医

  • 貞光 隆志(さだみつ たかし)

    役職

    • 整形外科医長

    資格等

    • 日本整形外科学会専門医
  • 東迎 高貴(とうげい こうき)

    役職

    • 整形外科医師
  • 横田 和斗(よこた かずと)

    役職

    • 整形外科医師

診療実績(2021年)

手術実績

件数 件数
骨折 観血的骨接合術(成人) 214 観血的骨接合術(小児) 10
人工関節・人工骨頭 人工股関節置換術(THA) 29 人工膝関節置換術(TKA) 47
人工骨頭置換術(股) 73
上肢(肩・肘・手) 腱・腱鞘手術 35 神経・血管手術 12
その他 4
下肢(股・膝・足) 鏡視下半月板切除 9 アキレス腱縫合 4
その他 4
腫瘍 軟部腫瘍 13 骨腫瘍 2
脊椎 ヘルニア摘出術 4 除圧・固定術 8
椎弓切除術 17 経皮的椎間板融解術(ヘルニコア) 5
切断 2
抜釘 57
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