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①はじめに

妊娠中や産後におこる不快なからだの症状のひとつに、腰の痛みと背中の痛みがあります。

重大な病気や合併症で起こる場合もありますが、妊娠による体の変化にともなっても起こることが多く、自然の回復が可能な場合はマイナートラブルと言われています。マイナートラブルは妊娠中の体の変化や不安などによる不快な症状をまとめた言い方です。

症状が軽ければ良いのですが、妊娠中の気分や日々の生活が妨げられるほど症状が強くなる場合もあります。

マイナートラブルは、腰痛や背中の痛み以外にもたくさんの症状があり、めまい、頭痛、立ちくらみ、胸焼け、つわり、息切れ、不眠、しびれ、むくみ、静脈瘤、痔、尿が近い、腹痛、こむらがえり、かゆみ、妊娠線などたくさんあります。

これらの症状は、赤ちゃんには影響なく、ほとんどが自然回復するので、医学的な研究はこれまでにあまり行われてきませんでした。

妊娠中や産後のつらい腰痛や背中の痛みは、軽いものから重いものがあり、ほとんどの方が避けられない宿命ともいえます。

お腹が大きくなり、重くなる妊娠中期から後期にかけて、また産後の特に授乳期にも悩まされる人が多くなります。

「なぜ妊娠中や産後に腰痛が避けられないのか?」

「もし、腰痛になったらどうしたらいいのか?」

このような不安や疑問について、当院の医師(産婦人科、小児科、整形外科)、助産師、看護師、栄養士、理学療法士、事務員がチームを組み協力してまとめました。

少しでも腰や背中の痛みから解放され、快適な妊娠や産後を過ごせることをチーム一同願っております。