整形外科では常勤医師5名、非常勤医師4名で外来、入院、手術の診療を行っています。地域中核病院として機能するため、できるだけ多くの疾患に対応できるように努め、2024年度は年間880件の手術を行い、保存治療を含めた入院に対応しています。
超高齢社会により変性疾患や骨粗鬆症が増加し、人工関節や骨粗鬆症に関連した骨折が増加しています。当院では、他科の医師とも協力し、夜間や休日の高齢者の転倒による骨折を受け入れ、全身状態が落ち着いていれば早期に手術を行うことができる体制が整っています。また、術前、術後のカンファレンスを行い、十分に相談したうえで治療方針を決定しています。
当院で手術を行った患者さんは、術後に機能回復、社会復帰を目指したリハビリテーションを受けることができます。
1日も早い社会復帰や、患者さんの疼痛管理など術後管理についても柔軟に対応できるよう、担当医だけでなく、看護師やリハビリ専門の理学療法士、作業療法士、言語療法士などがチームとして患者さんをサポートする体制を整えています。
主な対応疾患
整形外科では、スポーツ傷害や交通外傷、労働災害などに代表される打撲、捻挫、骨折などの外傷はもちろんのこと、変形性変化を伴う加齢疾患(変形性関節症)、骨粗鬆症、関節リウマチ、痛風、運動器の腫瘍、運動器の先天異常などの診療を行っており、新生児から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんに対応しています。
人工関節手術
人工関節手術の良好な成績を長期にわたって維持するには条件があります。それは正確に骨切りを行い、正しい位置に人工関節を設置することです。1mm単位、1度単位の精度が必要になります。そのため、当院ではナビゲーション手術を導入しています。
ナビゲーション手術はコンピューターに登録した骨格の三次元情報を参考にして骨切りを行います。ナビゲーション手術を行うことで、きわめて正確に人工関節を設置することができ、手術成績が向上し、かつそれが長続きすることが期待されています。
手の外科
手の機能障害は日常生活に意外と大きな影響を与えます。
手の外科専門医は、手の先天異常、神経麻痺(手根管症候群・肘部管症候群・橈骨神経麻痺・骨間神経麻痺など)、手指の骨折(橈骨遠位端骨折・前腕骨折・マレット骨折・舟状骨骨折・有鉤骨鉤部骨折など)、腱損傷(切創・挫滅創)、狭窄性腱鞘炎(ばね指・強剛母指・ドケルバン病)、腫瘍(ガングリオン・腱鞘巨細胞腫)の治療を専門的に行います。
できるだけ小さな侵襲で、機能的のみならず美容的な面も含めて満足していただける治療を行います。
令和6年7月15日に日本手外科学会認定研修施設(基幹)の資格を取得しました。
小児の骨折
小児の骨折は、経験豊富な小児整形外科専門医でないと見逃されたり、適切な初期治療を受けることができず、変形や機能障害を残すことがあります。
成人の骨折治療は局所の原状回復を目的としますが、小児骨折の場合は、自家矯正能力が高いのでほとんどが手術的治療を行う必要はありません。
「歩けるから大丈夫」、「関節が動くから骨折していない」などと自己判断をせず、「触ると泣く」、「手を使わない」、「足に体重をかけられない」などの症状があれば診察を受けてください。
もしも骨折していたら、将来起こりそうな変形発生を予測したうえで適切な治療方針を決めていく必要があります。
小児四肢変形に対する変形矯正手術
変形の原因としては、骨折後に生じたもの、先天異常によるもの、骨成長の異常(骨系統疾患など)がありますが、それぞれの病態や年齢に応じて、一期的に変形を矯正したり、創外固定器を用いて漸次的に変形矯正(イリザロフ法)を行うことで対応します。
また、ペルテス病、大腿骨頭辷り症といった小児股関節疾患に対しても専門的な治療法を行うことができます。
スポーツ医学
スポーツ障害の多くは、適切な初期治療を行うことでほとんど治すことができますが、悪化するとやむを得ず手術的治療が必要となる場合があります。
スポーツ現場でケガが起こった際は、その現場での判断と対応がその後の選手生命にもかかわることもあるので、非常に重要となります。
当院には、少年野球選手の投球肘・肩障害とサッカー選手におけるスポーツ障害(捻挫や肉離れ)について豊富な経験を持ち、Jリーグ創設前からサッカーチームドクターを務め、小学生からプロ選手まで多くのサッカー選手の治療に携わった経験豊富な医師が在籍しています。判断に悩まれた時には、お気軽にご相談ください。
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スタッフ紹介
整形外科部長
リハビリテーション科長
日本整形外科学会 認定スポーツ医
日本整形外科学会 認定運動器リハビリテーション医
日本スポーツ協会 公認スポーツドクター
日本手外科学会 手外科専門医・指導医
日本小児整形外科学会 認定医
日本小児整形外科学会 評議員(スポーツ委員会臨時アドバイザー)
日本肘関節学会 評議員
日本膝関節学会 評議員
日本スポーツ整形外科学会(JSOA) 代議員
中部日本整形外科・災害外科学会 評議員
近畿小児整形外科懇話会 世話人
近畿足の外科症例検討会 世話人
神戸市サッカー協会理事(医科学委員会)
ヴィッセル神戸アカデミーチームドクター
人工関節センター長
外来担当一覧
受付時間 8:30~11:30
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 午前 | 貞光 | 島 | 佐々木 | 貞光 | 佐々木 |
| 東迎 |
片岡 |
東迎 | 片岡 | 島 | |
| – | – | 戸祭 | – | 戸祭 | |
| 午後★ | 貞光 (人工関節) |
– | – | – | – |
★午後は14:00~16:00(完全予約制)
整形外科を受診される予定の初診の方
お手持ちのスマートフォンもしくはパソコンから、来院前に問診をお願いします。
診療実績(2024年)
手術実績(総数880件)
| 件数 | ||
|---|---|---|
| 骨折(成人・上肢) | 鎖骨 | 13 |
| 上腕骨 | 45 | |
| 前腕骨(橈骨・尺骨) | 91 | |
| 手根骨・指 | 23 | |
| 偽関節 | 4 | |
| 合計 | 176 | |
| 骨折(成人・下肢) | 大腿骨近位 | 84 |
| 大腿骨骨幹部・遠位 | 4 | |
| 人工骨頭挿入術・股関節 | 72 | |
| 大腿骨インプラント周囲 | 4 | |
| 膝蓋骨 | 4 | |
| 下腿骨(脛骨・腓骨) | 28 | |
| 踵骨 | 5 | |
| 足 | 3 | |
| 合計 | 204 | |
| 抜釘術 | 70 | |
| 人工関節置換術 | 股関節(THA) | 29 |
| 膝関節(TKA) | 93 | |
| 再置換術 | 2 | |
| 抜去術 | 1 | |
| 合計 | 125 | |
| 脊椎 | 除圧術 | 10 |
| 固定術 | 12 | |
| 椎間板ヘルニア | 4 | |
| 経皮的椎間板融解術(ヘルコニア) | 13 | |
| 経皮的椎体形成術(BKP) | 11 | |
| その他 | 1 | |
| 合計 | 51 | |
| 下肢(股・膝・足) | 鏡視下手術 | 4 |
| 切断 | 3 | |
| 神経剥離術 | 2 | |
| 関節形成術(強剛母趾) | 1 | |
| 変形矯正骨切り術(足根骨) | 1 | |
| ガードルストーン手術 | 1 | |
| 腱縫合術 | 1 | |
| デブリドマン(挫滅) | 6 | |
| 合計 | 19 | |
| リウマチ | 3 | |
| 腫瘍 | 骨 | 3 |
| 軟部 | 13 | |
| その他(ガングリオンなど) | 1 | |
| 合計 | 17 | |
| 件数 | ||
|---|---|---|
| 上肢(肩・肘・手) | 肩腱板断裂手術 | 1 |
| 腱鞘切開術 | 59 | |
| de Quervain病 | 8 | |
| 化膿性屈筋腱腱鞘炎 | 2 | |
| 難治性外側上顆炎 | 1 | |
| 母指CM関節形成術 | 1 | |
| 母指CM関節固定術 | 1 | |
| 指伸筋腱脱臼観血的整復術 | 1 | |
| 関節授動術(肩) | 1 | |
| 関節授動術(MP関節ロッキング) | 1 | |
| 麻痺性手部変形矯正 | 1 | |
| 手関節形成術(SK法) | 3 | |
| 尺骨短縮骨切り術 | 1 | |
| 肘部管症候群 | 2 | |
| 手根管症候群 | 29 | |
| 神経剥離術 | 1 | |
| 腱縫合術(伸筋腱) | 2 | |
| 腱移行術 | 2 | |
| 腱剥離術 | 2 | |
| デュピュイトラン拘縮手術 | 5 | |
| その他 | 7 | |
| 合計 | 131 | |
| スポーツ | 投球肘障害 | 1 |
| 関節軟骨損傷 | 2 | |
| 腱・靭帯損傷 | 8 | |
| 疲労性骨障害(中足骨など) | 8 | |
| 合計 | 19 | |
| 小児 | 骨折(肘関節) | 9 |
| 骨折(手関節・手指) | 14 | |
| 骨折(前腕) | 3 | |
| 骨性架橋切除術 | 1 | |
| 指伸筋腱脱臼観血的整復術 | 1 | |
| 観血的関節授動術 | 1 | |
| 骨長調整手術 | 5 | |
| 変形矯正骨切り術 | 3 | |
| 円盤状半月(関節鏡視下) | 1 | |
| アキレス腱延長術 | 1 | |
| 内反足(後内方解離) | 1 | |
| 足根管症候群(神経剥離術) | 1 | |
| その他(抜釘など)) | 24 | |
| 合計 | 65 |
首下がり訓練プログラム